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  • No : 1239
  • 公開日時 : 2019/03/29 11:27
  • 更新日時 : 2019/09/05 14:46
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絶対的購買力平価

絶対的購買力平価
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絶対的購買力平価(Absolute Purchasing Power Parity)とは、為替相場決定理論の1つで、自国通貨建て為替相場は、外国の一般物価水準に対する自国の一般物価水準の比率に等しくなるという考え方を意味する。これは、同質的な財・サービスであれば商品裁定取引の結果、価格は同一になるという一物一価の法則(Law of One Prices)から導出される。
 
例えば、日本におけるある財の価格をP(円)、米国における同質的な財の価格をP*(ドル)、円建て為替相場をS(円/ドル)としたとき、一物一価の法則よりP=S×P*が成立する。右辺は円建てに換算された米国の財の価格を表す。上式より、絶対的購買力平価は、S=P/ P*となる。
 
購買力とは、「貨幣1単位で購買できる財の単位数」を意味し、物価水準(価格)の逆数として表される。例えば、日本でパン1個=100円であるとすると、円の購買力は1円で購買できるパンの個数であるから、「パンで測られた円の購買力=1/100個」となる。一方、米国で同質的なパン1個=1ドルであるとすると、ドルの購買力は1ドルで購買できるパンの個数であるから、「パンで測られたドルの購買力=1個」となる。このとき、円とドルが等価で交換されるためには、1ドル札1枚=1円玉100枚であるから、為替相場は1ドル=100円となる。これは、上式にP =100、P*=1を代入するとS =100となることから確認できる。
 

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