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  • No : 1287
  • 公開日時 : 2019/03/29 11:28
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金利平価

金利平価
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金利平価(Interest Rate Parity)とは、為替相場決定理論の1つであり、為替相場は、資産を自国通貨建てで運用する場合と外国通貨建てで運用する場合の(予想)収益率が等しくなるように決定されるという考え方を意味する。これは、為替相場(予想)変化率は内外金利差に等しくなることを意味する。
 
下記図は、これを説明したものである。今、リスク中立的な投資家が1億円保有しており、これを1年間、それぞれ、円建て運用とドル建てカバーなし運用をする場合を考える。カバーなし運用とは、1年後、ドルを円に交換する際、1年後の直物為替相場を用いることを意味する。
 
ここで、今年をt期、来年をt+1期とし、t期の円建て直物為替相場をStt+1期の直物為替相場の予想値をSet+1t期からt+1期にかけての円建て金利をit、ドル建て金利をit*とする。このとき、1億ドルを円建て運用すれば1年後には1+it億円を得る。一方、カバーなしドル建て運用をする場合、まず、t期に1億円をドルに交換すると1/St億ドルを得る。
 
次に、これをドル建てで運用すると、t+1期に(1+it*)/S億ドルを得る。最後に、t+1期にこれを円に交換すれば(1+it*)Set+1/S億円を得ると予想される。ここで、リスク回避的な投資家による金利裁定取引が行われれば、1年後に得られる金額は均等化するため、 1+ it= (1+it*)Set+1/Stが成立する。
 
上記式を変化率に書き直すと、it=it*+(Set+1-St )/Sを得る。これは、円建て運用の収益率(左辺)とドル建て運用の予想収益率(右辺)が均等化すること意味する。ドル建て運用の予想収益率には、ドル建て金利のみならず、為替相場予想変化率が含まれる。これは、ドル建て運用においては、t期にドルを購入し、t+1期にドルを売却するが、この間に為替相場(1ドル札の価格)が変化することによる。上記式を「カバーなし金利平価(Uncovered Interest Rate Rarity、UIP)」と呼ぶ。また、上記式は、為替相場の予想変化率が、日本と米国の金利差に等しくなることを意味する。
 
【図】
金利平価の図
なお、1年後にドルを円に交換する際、先渡為替相場を用いる場合は、カバー付きドル建て運用と呼ばれ、このとき、t期に契約されたt+1期受け渡しの先渡為替相場をFtとすれば、it=it*+(Ft-St)/Sが成立する。これをカバー付き金利平価(Covered Interest Rate Parity、CIP)と呼ぶ。

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