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  • 公開日時 : 2021/06/01 17:07
  • 更新日時 : 2022/11/02 17:36
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インフレ税

インフレ税
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回答

インフレ税(Inflation Tax)とは、通貨発行益を構成する一部で、インフレーションによって民間部門の保有する実質貨幣残高が目減りする結果、民間部門から政府部門(中央銀行)へ移転する購買力を意味する。
 
今、ある期(t期)の期首における名目マネーストックをMt、物価水準をPtと表すと、通貨発行益は、
 
通貨発行益
 
と表される。上式の分子は、当該期(t期)から来期(t+1期)にかけて新たに発行された貨幣、すなわち、名目マネーストックの増加分を表す。これを物価水準で割ると、新たに発行された貨幣で購買可能な(平均的な)財の単位数となり、これは、貨幣の発行により民間部門から政府部門(中央銀行)へ移転した購買力を表す。
 
また、上式は、
 
購買力
 
と書き直せる。
ここで、右辺第1項は、t期からt+1期にかけての実質貨幣残高の増加分を表し、経済成長に伴う実質貨幣需要の増大に対応する部分である。一方、右辺第2項は、実質貨幣残高Mt+1/Pt+1にインフレ率(Pt+1- Pt)/ Ptを掛けたものとなっており、民間部門の保有する実質貨幣残高に対する課税部分と解釈できる。
 
 

 

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