キプロスショック(Cyprus Financial Crisis)とは、2013年に発生したキプロスの金融危機である。この金融危機により
ビットコインへの注目が集まりビットコインの価格が急上昇した。
キプロスの国内銀行は、リーマンショックやギリシャ危機によるギリシャ国債の不良債権化によって業績が悪化した。これに対してEUはキプロスに金融支援を行ったが、その条件として銀行預金への課税を求めた。また、預金引き出し制限や海外送金規制などの資本規制も行われた。
キプロスの国内銀行の非居住者による預金の多くはロシア人によって占められており、彼らは資本を引き揚げることが困難であった。このとき、政府の規制が行われていないビットコインに注目が集まった。この時点では、ビットコインの取引はどの国からも規制されておらず、またビットコインの取引自体は、政府が規制できないため、キプロス国内銀行の預金者は、ビットコインを介すれば資本規制から逃れることが可能であった。