貸出ファシリティーとは、個別の銀行からの借り入れ申し込みに対し、適格担保の範囲内であれば、市場金利よりも高い金利水準で中央銀行が受動的に応じる制度である。オーバーナイト物金利が貸出ファシリティー金利を上回れば、中央銀行から借り入れるため、オーバーナイト金利の上限となる。
ECBなどで導入されており、
日本銀行では「補完貸付制度」と呼ばれる。
金融市場の不安定化などによって、市場参加者間の資金の過不足が
インターバンク市場で円滑に調整されない場合、相対(あいたい)的貸出という形で中央銀行が資金供給を行うことがある。貸出ファシリティーや
預金ファシリティーにより、中央銀行が資金供給を行うことで金融システムの安定化につながる。