資産需要とは、債券の価格変動から生じるキャピタル・ロスを回避するための貨幣保有動機である。投機的動機に基づく貨幣需要とも呼ばれる。
金利が低下すると債券価格は上昇するため、多くの経済主体は将来における債券価格の低下を予想する。このとき、自らの資産を債券として保有すると、キャピタル・ロスを被る可能性が高まるため、債券の保有を減少させ、貨幣の保有を増加させる。このため、資産需要は、金利の減少関数であると考えられる。
(参考文献)
花輪俊哉・小川英治,『金融経済入門(第2版)』,東洋経済新報社,2009年