ニクソン・ショック（Nixon Shock）とは、1971年8月15日に、当時アメリカ大統領であったリチャード・ニクソンが、金とアメリカ・ドルの交換停止を突然発表したことより、世界経済が混乱したことを意味する。「ドル・ショック」とも呼ばれる。

 

当時、資本主義諸国においては、アメリカ・ドルの価値を金1オンス＝35ドルという公定平価（固定為替相場制度を採用している国における公式の為替相場の水準）で裏打ちし、その他の国は、自国通貨をアメリカ・ドルに固定する金為替本位制度に基づくブレトン・ウッズ体制が敷かれていた。しかし、アメリカの金保有量が減少したことにより、公定平価の維持が不可能となったため、金とドルの交換停止に至った。これは、ブレトン・ウッズ体制が崩壊する契機となった。