IRR(Internal Rate of Return、内部収益率、あいあーるあーる)とは、投資の意思決定を行う際の重要な判断基準の1つであり、投資案件の
NPVをゼロにする割引率のことをいう。具体的には、投資案件への投資金額の現在価値と当該投資が生み出すキャッシュ・フローの現在価値を等しくする割引率をいう。
IRRの計算式は下記である。下記の式を満たす r が内部収益率である。
【式1】
あるいは
【式2】
IRRで投資案件の実行可否を判断する方法は、IRRルール(内部収益率法)と呼ばれている。IRRルールでは、投資案件の資本の機会費用がIRRを下回る場合、当該投資案件が採用されることになる。もし資本の機会費用がIRRより小さければ、投資案件のすべての期待キャッシュ・フローを資本の機会費用で割り引いた後のNPVが正となる。それとは逆に、資本の機会費用がIRRより大きければ、投資案件のすべての期待キャッシュ・フローを資本の機会費用で割り引いた後のNPVが負となる。