データルームとは、
M&Aにおいては、デュー・デリジェンスを行うための関連資料を集めた部屋のことをいう。対象となる会社・企業の会議室のほか、秘密保持の観点から外部に借りた会議室に設定する場合もある。
開示される資料は経営に直結するようなセンシティブな情報も含まれるため、入室は案件関係者に限定されるのが一般的で、開示された資料の持ち出しやコピーの管理などにも厳格な管理が必要となる。
近年は、実際の会議室を借りる代わりに、ハイレベルなセキュリティ環境が整えられたクラウド上にデータルームを作成しオンラインで資料を開示する、バーチャルデータルーム(Virtual Data Room、VDR)が使用されるケースが増えている。
バーチャルデータルームは、インターネット環境があればどこからでもアクセス可能であるため、特にクロスボーダー案件においては重宝される。また、売り手や対象会社は各資料の閲覧状況・閲覧履歴を逐次把握することが可能であるほか、公開範囲や印刷可否を個別資料ごとに設定することが可能であり、
オークション方式で複数の買い手候補が存在する場合にもバーチャルデータルームが選択される傾向にある。