• No : 2710
  • 公開日時 : 2022/09/02 13:16
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スクイーズ・アウト

スクイーズ・アウト
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回答

スクイーズ・アウト(Squeeze Out)とは、支配株主が、少数株主が保有する対象会社株式の全てを、少数株主より個別に同意を得ることなく取得し、対象会社を完全子会社化することを言う。なお、現金を対価として実施するスクイーズ・アウトを、特にキャッシュ・アウトと言い、株式対価のスクイーズ・アウトと区別することがある。
 
以下、株式公開買付実施後に、現金を対価としたスクイーズ・アウト(=キャッシュ・アウト)を実施することを想定し記載する。
 
スクイーズ・アウトは、株式公開買付等との併用により対象会社を完全子会社化する、所謂2段階買収において活用されることが1つの典型となっている。具体的には、第1段階の取引である株式公開買付等の結果、対象会社の株主として残った少数株主より対象会社株式を強制的に取得するためにスクイーズ・アウトが実施される。
 
スクイーズ・アウトの手法については過去変遷があったものの、現在は関連制度の整備が進み、平成26年の会社法改正以降は、第1段階取引の結果として支配株主が90%以上の議決権を有する場合には株式等売渡請求を、90%未満の場合には株式併合を選択することが実務的に多くなっている。なお、株式等売渡請求では、対象会社における機関決定が取締役会決議で足りるのに対して、株式併合では株主総会における特別決議での承認が必要であり、スクイーズ・アウトが完了するまでのスケジュールに影響する。
 
なお、支配株主は、スクイーズ・アウトにより、少数株主から個別同意を得ることなく株式を取得可能である一方、少数株主は、スクイーズ・アウトの対価に関して、公正な価格の決定を裁判所に申し立てることができる。