経営者報酬とは、企業経営者の報酬のことをいう。
経営者報酬は、固定報酬と業績に基づくインセンティブ報酬の大きく2つにわけられる。業績に基づくインセンティブ報酬には、賞与や
ストック・オプションなどがある。
日本取締役協会の「投資家との対話委員会」は、2005年より「経営者報酬ガイドライン」を公表している。このガイドラインは、経営者のインセンティブ付けの観点から、企業の成長を後押しするもので、①経営者報酬を株主の利益にリンクさせるペイ・フォー・パフォーマンス(PFP)の確立、②独立取締役が主役となるような報酬委員会の独立性・専門性の強化、③経営者の機会主義的な行動を防げるようなリスク管理の担保、の3つを主旨としている。
この「経営者報酬ガイドライン」の目的は、先進国における高成長・高業績企業との激しい競争の中、勝ち抜くような日本企業を生み出し、成長させ、結果として継続的な株式市場の成長を促し、ひいては日本経済の再興の実現のためには、従来の伝統的・固定的な日本型報酬制度では不十分で、成果に応じた報酬制度ガバナンスへ変革させることにある。