優先出資証券とは、協同組織金融機関や特別目的会社(SPC)などが普通出資を補完するために発行する証券である。金融商品取引法上の有価証券として規定されている。
農林中央金庫、
信用金庫などの協同組織金融機関は、「協同組織金融機関の優先出資に関する法律(優先出資法)」に基づき、自己資本の充実を図るため、会員(普通出資者)以外の投資家から広く出資を募る目的で、優先出資証券を発行することができる。
特定目的会社は、「資産の流動化に関する法律(SPC法)」に基づき、資産流動化計画の定めるところに従い、
取締役の決定により、優先出資を引き受ける者の募集をすることができる。
優先出資証券は、議決権がない代わりに
配当や残余財産の分配を優先的に受け取ることができるため、株式会社が発行する
優先株式と同じような特徴を有しているといえる。