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  • 公開日時 : 2018/02/04 01:13
  • 更新日時 : 2019/10/10 08:36
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格付け

格付け
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格付け(Rating)とは、格付会社が企業や政府などの債券発行体の債務返済能力や、発行された債券の信用度を評価し、記号や数字で表したものである。債券投資において重要な指標の1つとされ、格上げや格下げの影響によって債券価格が大きく変動することもある。
 
格付けは格付会社によって表記の仕方が異なるが、例として格付けの符号は信用力の大きい方から小さい方まで、AAA、AA、A、BBB、BB、B、CCC、CC、Cを用いる格付会社がある。一般には、BBB以上の格付けを「投資適格格付け」、BB以下を「投機的格付け」という。投機的格付けが付与された債券は、ハイイールド債とも呼ばれる。
 
発行後も適宜格付けは更新され、格付け公表と同時に将来のその格付けへの見通し(アウトルック)も公表される。格上げや格下げの程度は、格付けの最小刻み幅である「ノッチ」の幅で言及されることが多い。例えば、Aから1ノッチ格上げした場合は、A+、2ノッチ格上げした場合はAA-、3ノッチ格上げした場合は、AAと表示される。
 
なお、投資信託のパフォーマンスに対して格付けを行う投信格付けも存在する。
 
 
さらに詳しく

 
 
 
  • 情報の非対称性の解消
将来時点に受け取れるキャッシュ・フローによって特徴づけられる債券にとって、そのキャッシュ・フローが確実に受け取れるのかどうかは重要な問題である。しかしながら、債券投資を行う多くの投資家にとって、その債券がデフォルトする可能性を調べるのは容易なことではないため、十分な情報が得られないのであれば債券への投資を躊躇する。
 
一方で、その債券の発行体にとっても、自身の信用度が過小評価されて債券調達コストが高くなってしまう事態を避けたい。信用度を十分に測れる第三者である格付け機関が債券の発行体を調査し、投資家にその情報を提供することは、このような状態を解消する意義がある。
 
  • 格付けを行う対象
債券格付けは主に国債や政府関係機関債、地方債、社債などを中心に、証券化商品などについても行われる。これらの格付けはあくまでその債券について債務が契約通りに支払われるかどうか、つまり信用リスクを評価する指標であり、その発行体の株価や経営状況を評価する指標ではない。
 
また、ある発行体の総合的な債務返済能力を格付けしたものは発行体格付けと呼ばれる。これに対し、投信格付けは投資信託の運用成績や運用体制を評価する格付けであり、評価している点が異なる。
 
  • 格付会社の公平性と透明性
格付けは、発行体からの依頼にもとづいて行われる「依頼格付け」と、依頼を伴わずに格付けを行う「勝手格付け」の2つにわけることができる。
 
「依頼格付け」については、格付機関が、顧客である発行体の利益を考慮して格付けを行ってしまうという利益相反を内在している。特に2008年の世界金融危機では、証券化商品の格付けがリスクを十分に反映していなかったことを受けて、世界的に格付機関への規制が強化された。