M1(えむわん)とは、マネーストック統計において狭義のマネーを表す指標である。日本銀行のマネーストック統計の場合、M1は現金通貨と全預金取扱機関が保有する預金通貨(要求払い預金)を足し合わせたものと定義される。現金通貨や預金通貨といった流動性の高いものだけを含むという点で、M1は交換機能を持つ貨幣を表すマネーストックの指標である。
【図】
出所:日本銀行
なお、統計範囲の大幅見直しが行われた2008年以前の「マネーサプライ統計」におけるM1と、現行の「マネーストック統計」におけるM1とは、通貨発行主体の範囲が異なる。具体的には、「マネーストック統計」におけるM1には、「マネーサプライ統計」におけるM1には含まれないゆうちょ銀行とその他金融機関を含む全預金取扱機関の預金通貨が含まれる。
(参考文献)
『マネーストック統計の解説』,日本銀行調査統計局,2019年10月