完全資本市場(Perfect Capital Market)とは、市場の摩擦的要因が存在せず、競争的市場の条件を満たす市場のことである。
ここでの市場の摩擦的要因とは、法人税や所得税などの税金や取引手数料などの取引費用を指す。そして競争的市場とは、証券の売り手と買い手が多数存在し、一投資家の売買で証券価格に影響を与えることのない、取引参加者にとってプライステイカーとなる市場のことであり、情報の格差が取引参加者間で存在しない完全情報などの要件を満たす市場である。
ファイナンス理論では、完全資本市場がベンチマークとして位置づけられる。