ディスポジション効果(Disposition Effect)とは、価格が上昇した株を早期に売り、一方で、下落した株を保有し続けるという投資家の傾向である。気質効果とも呼ばれる。実証分析では、売却した株式はその後も上昇し続け、下落した株式をそのまま保有し続けたとしてもその後も下落することが示されており、合理的な投資行動ではないことが示されている
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ディスポジション効果を説明するアイディアとして、
プロスペクト理論がある。プロスペクト理論では、株式の購入価格を
参照点と考え、購入した価格よりも上昇した場合には投資家はリスク回避的になるため利益を確定し、下落した場合には投資家はリスク愛好的になるため、損失を確定しようとはしなくなることからディスポジション効果が発生していると説明している。
1Odean(1998)