準通貨(Quasi-Money)とは、
貨幣を構成する要素の1つであり、
日本銀行の
マネーストック統計によれば、定期預金、据置貯金、定期積金、外貨預金から構成される貨幣概念である。
準通貨を構成する各要素の詳細として、準通貨の大半を占める定期預金は、あらかじめ定められた預入期間が満了するまでは原則として払戻のできない預金のことを指す。また、据置預金とは、あらかじめ払戻の期限を定めた上で、その間、一定の据置期間経過後、数回にわたって払戻可能な預金のことである。定期積金は、定期積金契約により、一定期間にわたり毎月一定の期日に積金を行い、契約満期時に一定額を給付する預金である。さらに外貨預金は、預金の種類や居住者・非居住者の別にかかわらず、外貨建ての預金全てを指す。
なお、定期預金、据置貯金、定期積金などの定期性預金は、解約することにより、
現金通貨あるいは
預金通貨として
支払機能(決済機能)を有することから、預金通貨に準じた性格を持つという意味で準通貨と呼ばれる。
(参考文献)
『マネーストック統計の解説』,日本銀行調査統計局,2021年7月