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  • No : 2211
  • 公開日時 : 2020/03/11 00:00
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伸縮価格マネタリー・モデル

伸縮価格マネタリー・モデル
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伸縮価格マネタリー・モデルとは、為替相場決定理論におけるアセット・アプローチの1つで、自国と外国の貨幣市場の均衡式から決定される自国と外国の物価水準が、購買力平価式を通じて為替相場を決定するという考え方である。物価水準は貨幣市場を均衡させるように伸縮的に変化することが想定されている。
 
自国の物価水準をP、外国の物価水準をP*、自国通貨建て為替相場をSとすると、絶対的購買力平価は、
 
伸縮価格マネタリー・モデル1の式
と表される。また、自国の名目マネーストックをM、実質貨幣需要をL、所得をY、金利をiとし、外国における対応する変数を「*」をつけて表すならば、自国と外国の貨幣市場の均衡式は、それぞれ、
 
伸縮価格マネタリー・モデル2の式
 
と表される。但し、「+」は増加関数、「-」は減少関数であることを表す。ここで、貨幣市場の均衡式をそれぞれ物価水準Pにつき解き、これを購買力平価式に代入すると、
 
伸縮価格マネタリー・モデル3の式
 
となる。上式は、為替相場は、自国と外国の名目マネーストック、所得、金利に依存して決定されることを意味する。例えば、自国のマネーストックMが増加すると、自国の貨幣市場において超過供給が発生するため、貨幣市場を均衡させるように自国の物価水準Pが上昇し、この結果、購買力平価式を通じ自国通貨は減価する。また、自国の所得Yが増加すると実質貨幣需要Lが増加し、自国の貨幣市場で超過需要が生じるため、自国の物価水準Pが低下する結果、自国通貨は増価する。さらに、自国の金利iが上昇すると実質貨幣需要Lが減少し、自国の貨幣市場で超過需要が生じるため、自国の物価水準Pが上昇する結果、自国通貨は減価する。

 
 

(参考文献)
橋本優子・小川英治・熊本方雄『国際金融論をつかむ』(有斐閣)

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