名目為替相場(Nominal Exchange Rate)とは、貨幣単位で表された通貨間の交換比率を意味する。名目為替レートとも呼ばれ、通常、新聞やニュースで言及される為替相場は、この名目為替相場を意味する。
例えば、日本円と米ドルとの名目為替相場は1ドル=100円、または、1円=1/100ドルと表される。前者の表し方を、円建て名目為替相場、後者の表し方を、ドル建て名目為替相場と呼ぶ。
また、名目為替相場が1ドル=100円から1ドル=110円ように変化する時、「円安・ドル高」または「円の減価(depreciation)、ドルの増価(appreciation)」と表現する。「ドル高」、「ドルの増価」という表現は、1ドル札1枚の価格(価値)が100円から110円に高くなっている(増加している)ことからわかる。一方、「円安」、「円の減価」という表現は、1円玉1枚の価格(価値)が1/100ドルから1/110ドルに安くなっている(減少している)ことからわかる。名目為替相場が1ドル=100円から1ドル=90円ように変化する時、「円高・ドル安」または「円の増価、ドルの減価」と表現する。