インフレーション・ターゲティング(Inflation Targeting)とは、インフレ率に対して政府・中央銀行が一定の範囲の目標を定め、それに収まるように
金融政策を行うことを意味する。インフレ・ターゲット、インフレ目標政策と呼ばれる場合もある。
具体的には、以下の要件を満たすとき、完全なインフレーション・ターゲティング(Full-Fledged Inflation Targeting)と呼ばれる。
- 具体的なインフレ率の数値目標を公表すること
- 中央銀行の究極的な目標を物価安定とし、経済成長や景気循環(雇用)の安定は副次的な目標とすること
- 物価安定に関わるあらゆる経済指標を総合的に勘案し、フォーワード・ルッキングな金融政策運営を行うこと
- 市場参加者や国民に対し金融政策の決定内容及び決定に至った理由を透明性の高い形で説明すること
- インフレ目標に関して中央銀行が説明責任を負うこと
日本銀行は、2013年4月に、「2%のインフレ率を2年間程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する」ことを表明し、インフレーション・ターゲティングを導入した。