グローバル・インバランス(Global Imbalances)とは、世界的に見た
経常収支の不均衡を意味し、とりわけ、近年では、2000年以降に顕著にみられた現象である。
アジア通貨危機以前は、先進国で経常収支黒字、新興市場国で経常収支赤字であったが、1990年代後半以降、この関係が逆転し、とくに2000年以降2007年にかけて不均衡が拡大した。この時期の主な経常収支黒字国は、中国を含むアジア新興市場国、産油国、日本、ドイツなどであり、一方、主な経常収支赤字国は米国であった。
グローバル・インバランスの原因の1つとして、経常収支黒字国における過剰貯蓄(Global Saving Glut)が指摘されている。