実体的利益調整(Real Earnings Management)とは、キャッシュ・フローを変化させることによって利益数値を変化させることである。
経営者はキャッシュ・フローを変化させることによって、利益数値を変化させることができる。例えば、研究開発費や広告費は資産化されず即時に費用計上されるため、
研究開発や広告を中止する(追加的に行う)ことによって費用を圧縮(捻出)し、利益を捻出(圧縮)することができる。
この手法は、会計上の見積もりや予想を変えるのではなく、キャッシュ・フローや経営上の意思決定を変化させるという点で
会計的利益調整とは異なっている。