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アジア通貨基金
回答
アジア通貨基金（Asian Monetary Fund、AMF）とは、1997年に、アジア通貨危機の経験を踏まえ、日本とASEANが地域金融協力のために提唱した構想である。
アジア通貨危機においては、IMF（国際通貨基金）による金融支援が量的に不十分であり、また、厳しいコンディショナリティ（金融支援条件）が課せられることから、交渉に時間を要し、迅速性にも欠けることが認識された。これを踏まえ、IMFによる金融支援を量的・質的に補完するため、アジアの参加国から拠出された資金でIMFのアジア版にあたる基金を設立し、これを外貨準備不足に陥った国の支援に用いる、アジア通貨基金の構想が提唱された。
しかしながら、IMFと役割が重複すること、また、IMFよりも緩やかなコンディショナリティを課すことによってモラル・ハザードが誘発されることなどを理由に、IMFから反対され、実現には至らなかった。